イギリス出身のシンガーソングライター、エド・シーラン。
2011年のデビュー以来、アコースティックギターと温かみのある歌声で、世界中の音楽シーンを魅了し続けています。
恋愛、友情、家族愛まで、人生のさまざまな感情を歌に込める彼の楽曲は、ストリーミング再生回数400億回を超え、グラミー賞4冠に輝くなど、世界的な評価を得ています。
今回は、エド・シーランの数々の名曲から、代表曲や心に響くバラード、映画主題歌やコラボ曲まで21曲を厳選してご紹介します。
エド・シーランの代表曲
Shape of You
2017年にリリースされたエド・シーランの名盤である3rdアルバム「÷(ディバイド)」の収録曲で、エドの最大のヒット曲です。
当初はリアーナに提供することを考えていた楽曲でしたが、制作過程で自身の曲として完成させることを決意。ダンサブルなトロピカルハウスビートと中毒性のあるメロディが特徴で、Spotifyで35億回以上の再生を記録。世界45カ国以上で1位を獲得し、米ビルボードホット100でも12週連続1位を達成しました。
「ジムで聴くと自然とテンションが上がる!」「エドの新境地を感じる曲」とファンからの評価も高いです。
Perfect
同じく「÷」収録の楽曲で、2017年のリリース。婚約者(現在の妻)のチェリー・シーボーンへの愛を綴った甘く切ないラブソング。
スキー場での思い出を歌詞に込めており、MVでも雪山でのロマンティックなシーンが印象的です。ビヨンセとのデュエットバージョンも話題に。英国シングルチャート1位、米ビルボードホット100でも1位を記録し、結婚式の定番ソングとしても人気を集めています。テンダーな6/8拍子が日本人にも大ウケなミドルスローナンバー!
Thinking Out Loud
2014年発表の2ndアルバム「×(マルティプライ)」からのヒットシングル。
グラミー賞で年間最優秀楽曲賞を受賞した彼の代表的なソウルバラード。祖父母の長年の愛をイメージして書かれた楽曲で、MVではエド自身がダンスを披露し話題に。「エドの歌声の魅力が最大限に引き出されている」「何度聴いても心が温かくなる」という声が多く、ストリーミング再生回数20億回を超える大ヒットとなりました。
Photograph
2015年にシングルカットされた「×」収録曲。幼少期から現在までの思い出の写真や映像を織り交ぜたMVが感動を呼びました。
遠距離恋愛をしていた過去の経験から生まれた楽曲で、アコースティックギターの温かな音色と共に、大切な人との思い出を大事にする気持ちを歌っています。思い出の写真を見返すたびに聴きたくなりますね!
Castle on the Hill
「÷」のリード曲として2017年に発表。
エドの故郷サフォーク州フラムリンガムでの10代の頃の思い出を歌った青春ソング。実際の友人たちをモデルに、懐かしい風景や体験を生き生きと描写。U2を思わせるアリーナロック調のサウンドと、郷愁を誘うストーリー性のある歌詞が特徴です。
英国チャートで2位を記録し、誰もが共感できる青春の1ページを切り取った名曲中の名曲!
かっこいい!盛り上がる曲
Bad Habits
2021年にリリースされた5thアルバム「=(イコール)」の先行シングル。
パンデミック中の制作期間を経て、これまでのエドのイメージを覆す攻撃的なダンスポップナンバーとして話題を呼びました。夜の誘惑に溺れていく様をヴァンパイアに扮したMVで表現し、新たな一面を見せることに成功。
英国シングルチャート11週連続1位、世界的にも大ヒットを記録。「エドの新境地を感じる」ソフトダンストラックに仕上がってます♪
Don't
2014年発売の2ndアルバム「×」からのシングル。
実際の失恋体験を赤裸々に綴った歌詞と、ラップのようなスピーディーなボーカルワークが特徴的。元恋人が親友と浮気をしていたという実体験を基に書かれた楽曲で、その大胆な告白が話題を呼びました。R&Bテイストのグルーヴィーなサウンドは、エドの新たな才能を示すものとして高く評価され、英国チャート1位、米ビルボードホット100でも9位を記録。
怒りのエネルギーがかっこよくて、「失恋ソングの新基準」と評されることもあります。
Sing
2014年「×」からリリースされた先行シングル。
R&Bの重鎮ファレル・ウィリアムスをプロデューサーに迎え、アコースティックギターとファンクなビートを融合させた意欲作。制作時、ファレルに「もっと声を出せ!」と励まされ、それまでにない力強いボーカルを披露。
英国で初の1位を獲得し、米国でも13位を記録する大ヒットに。ファレルとの最強タッグでここまで化けるとは恐れ入りました...
BLOW(with Chris Stapleton & Bruno Mars)
2019年発表の4thアルバム「No.6 Collaborations Project」収録曲。
カントリーの実力者クリス・ステイプルトンとポップスターのブルーノ・マーズという異色のコラボレーション。レニー・クラヴィッツ的な80年代のダーティーロックを彷彿とさせるギターリフと3者の迫力のあるボーカルの掛け合いが圧巻。制作はブルーノ・マーズが手がけ、エドの新たな可能性を引き出すことに成功。
「まさかエドがヘビーメタル調の曲を!?」「3人のぶつかり合いが最高」と、音楽ファンの度肝を抜きました。
涙なしで聴けない!泣ける曲
Supermarket Flowers
2017年の3rdアルバム「÷」に収録された、エドの母方の祖母をモデルに書かれた楽曲。
病院で亡くなった祖母の部屋を片付ける際、花瓶に生けられていたスーパーマーケットで買った花を見つけた時の感情を歌詞に込めています。当初はアルバムに入れることを躊躇していましたが、父親の勧めで収録を決意。葬儀でも演奏され、「天国にいる母へ」という視点で歌う優しい歌詞に、多くの人が涙しました。
大切な人を失った人の心に寄り添ってくれるパワーを持つ一曲。
Visiting Hours
2021年リリースの5thアルバム「=」収録曲。2021年3月に亡くなった盟友であり音楽界の重鎮的存在、マイケル・グディンスキーへの追悼として書かれました。
オーストラリアでの隔離期間中に制作され、天国への面会時間があったらどんな会話をしたいか、という切実な思いを綴っています。「もし天国に面会時間があったなら」というフレーズから始まる歌詞は、故人を偲ぶ人々の心を癒すものとして高く評価されています。
女優のキーラ・ナイトレイとエド・シーランの妻チェリーがバックコーラスで参加していることでも話題になりました。
Small Bump
2011年の1stアルバム「+」収録曲。親友が経験した流産をテーマに、まだ見ぬ我が子への愛情と喪失の痛みを歌った楽曲です。
胎児の成長を繊細に描写しながら、5ヶ月目で起きた悲しい出来事を優しく切なく表現。デリケートなテーマを誠実に歌い上げ、同様の経験をした人々の心の支えとなっています。「同じ経験をした時、この曲に救われた」「生命の尊さを感じる」といった声が多く寄せられ、妊娠・出産に関する社会的な対話のきっかけにもなりました。
キックドラムを鼓動(心音)に見立てているサウンドも泣かせてくれます...
Afire Love
2014年の2ndアルバム「×」に収録された、アルツハイマー病で亡くなった祖父への思いを綴った楽曲。
病気と闘う祖父の姿、そして最期の瞬間まで祖母への愛を忘れなかった姿を印象的に描写しています。葬儀の場面から始まる歌詞は、失われていく記憶の中でも消えることのなかった愛を美しく表現。制作の2週間前に祖父が亡くなり、その直後に書き上げられたという背景も、楽曲の深い感動を生み出しています。
「家族の絆の強さを感じる」「年を重ねても変わらない愛の素晴らしさが伝わってくる」と、世代を超えて共感を呼ぶ人気曲です。
バラードの名曲
The A Team
2011年発表の1stアルバム「+」からのデビューシングル。
18歳の時にホームレス支援施設でのボランティア経験から生まれた楽曲で、薬物依存に苦しむ若い女性の姿を繊細に描いています。「エンジェルの粉」という比喩的な表現で深刻な社会問題を詩的に歌い上げ、その才能が高く評価されました。
グラミー賞にノミネートされ、エドの名を世界に知らしめた記念碑的な一曲。イギリスで3位、アメリカでも16位を記録し、リアルな社会の断面を美しいメロディに乗せた傑作!
Give Me Love
2011年の1stアルバム「+」(Plus Sign)のラストを飾る大作。
失恋の痛みと新しい愛を求める気持ちを、エモーショナルに歌い上げています。ライブでは観客とともに作り上げるクライマックスが圧巻で、ファンの間で「エドのライブの神曲」として知られています。
何度聴いても鳥肌が立つ、エピックなバラード!
Dive
2017年リリースの3rdアルバム「÷」収録曲。
プロデューサーのベニー・ブランコとの共作で、全てを賭けて愛を告白する瞬間の感情を描いた楽曲。エドの力強いボーカルと繊細なファルセットのコントラストが印象的で、彼の歌唱力の高さを示す代表曲となっています。
オールドスクールでブルージーなギターサウンドと情感豊かなメロディラインが特徴的で、「プロポーズソングの最高傑作」と評価されることも。
All of the Stars
2014年の映画『きっと、星のせいじゃない。』のサウンドトラックとして書き下ろされた楽曲。
若くして癌と闘う10代の男女の純愛を描いた映画の世界観を、壮大かつ繊細に表現することに成功。映画のラストで印象的に使用され、作品の感動を更に深めました。スターリングとのコラボレーションによる弦楽アレンジも見事で、映画の内容を知らなくても心に響くMVも最高のクオリティーです。
映画音楽としての完成度の高さも評価され、様々な映画音楽賞にノミネートされました。
映画ソング・コラボ楽曲
I See Fire(『ホビット 竜に奪われた王国』)
2013年公開の映画『ホビット 竜に奪われた王国』のエンディングソングとして書き下ろされた楽曲。
監督のピーター・ジャクソンから直接オファーを受け、映画を観た直後にわずか1日で作曲したというエピソードも話題に。ドワーフたちの故郷への想いと、迫り来る脅威への緊張感を見事に表現し、ケルト民謡を思わせるメロディと壮大なアレンジが作品の世界観にぴったりとマッチ。ギター以外の全ての楽器をエド自身が演奏していることでも注目を集めました。
Everything Has Changed (with Taylor Swift)
2012年、テイラー・スウィフトの4thアルバム「Red」に収録されたデュエット曲。
出会ったばかりの二人の甘く切ない恋心を、エドとテイラーの透明感のある歌声で優しく描き出しています。二人の友情から生まれた楽曲で、作詞作曲も共同で手がけました。ミュージックビデオでは子供時代の二人を演じる子役が印象的で、「純粋な恋の始まりを完璧に表現している」と評価されています。
全米13位を記録し、二人の声の相性が抜群!と両者のファンから絶大な支持を得ています。
River(Eminem featuring Ed Sheeran)
2017年、エミネムの9thアルバム「Revival」に収録されたコラボ曲。
家族との関係に悩むリアルな心情を描写。エミネムの切実なラップとエドの印象的なフックが絶妙なバランスを生み出し、異色のコラボレーションとして大きな話題に。イギリスではクリスマス・ナンバーワンを獲得し、アメリカでも11位を記録。
まさかエミネムとエドの組み合わせで、こんな感動的な曲が生まれるとは思いもしなかったですよね!
Beautiful People (featuring Khalid)
2019年リリースの「No.6 Collaborations Project」からのシングル。
R&Bシンガーのカリードをフィーチャーし、SNS時代の表面的な価値観や見せかけの生活への警鐘を込めた楽曲。シンプルな生き方の素晴らしさを歌ったメッセージ性の高い歌詞と、二人の特徴的な歌声が見事にマッチ。英国チャート1位、米ビルボードホット100でも17位を記録する大ヒットとなりました。
ミュージックビデオでは、セレブリティ文化をユーモラスに皮肉った演出が話題を呼び、現代社会への鋭い考察が彼らしいといえば彼らしい(笑)
エド・シーランの名曲紹介:まとめ
今回ご紹介したエド・シーランの名曲21選は、彼の多彩な音楽性と類まれな才能を物語る珠玉の作品ばかりです。デビュー曲「The A Team」から最新ナンバーまで時代とともに進化を続ける彼の音楽性は、守備範囲も広く特定のスタイルに依存しないという「自由さ」が最大の魅力でしょう。
アコースティックギターと温かな歌声を武器に、等身大の恋愛を歌った「Perfect」や「Thinking Out Loud」。社会派な視点で人生を描いた「The A Team」や「Beautiful People」。そして、家族への深い愛情を込めた「Supermarket Flowers」や「Afire Love」まで、彼の楽曲には普遍的な共感を呼ぶ力があります。
また、エミネムやテイラー・スウィフトとのコラボレーション、映画『ホビット』のサウンドトラックなど、ジャンルを超えた活動からは、シンガーソングライターとしての柔軟性と確かな実力が感じられます。フットワークが軽いことがSSWの強みの一つですからね!
4度のグラミー賞受賞、全世界でのストリーミング400億回超え、そして数々の記録更新―。これらの偉業は、彼の音楽が特定の言語や文化の壁を超えて、人々の心に直接響く力を持っていることの証といえるでしょう。エド・シーランは間違いなく、現代の音楽シーンを代表するアーティストの一人として僕たちを楽しませ続けてくれるはずです♪