クイーンは、1970年代にデビューし、ロック音楽界に革命をもたらしたイギリスのバンドです。
彼らの音楽は、ロック、オペラ、ヘヴィメタル、ディスコ、ファンクなど、多岐にわたるジャンルを融合させることで知られています。クイーンのアルバムは、その革新的なサウンド、洗練されたハーモニー、そしてフレディ・マーキュリーの強烈なパフォーマンスとQUEENメンバーの神がかった才能によって、世界中で愛され続けています。
この記事では、クイーンのオリジナルアルバムを発売順に全て紹介し、各アルバムの特徴、代表曲、チャート成績、そして興味深いエピソードを解説します。
これからクイーンの音楽を深く探求しようと考えている方々に、彼らの音楽を深く探求する際のガイドとなることを願っています。
クイーン(QUEEN) オリジナルアルバム、全15枚の発売順と各特色
クイーンのデビューから現在までにリリースされた全オリジナルアルバムを、発売順に詳しく解説します。
クイーンがこれまでにリリースしたスタジオアルバムは全部で15枚。
それぞれのアルバムが持つ独自の魅力や、各アルバムに収録されている代表曲、そしてバンドが歩んできた歴史の一端をご紹介します。
1. Queen(戦慄の王女)
発売年月日: 1973年7月13日
発売順: 1枚目(デビューアルバム)
チャート順位等: UKアルバムチャートで24位
収録曲数: 全10曲
特徴と代表曲: ハードロック基調の中にも多様性が見られ、「Keep Yourself Alive」が特に注目された。
Queen(戦慄の王女)の詳しい解説
2. Queen II(クイーン II)
発売年月日: 1974年3月8日
発売順: 2枚目
チャート順位等: UKアルバムチャートで5位
収録曲数: 全11曲
特徴と代表曲: 「Seven Seas of Rhye」がヒット。アルバムは白と黒の面に分かれ、幻想的で物語性のある作品。
Queen II(クイーン II)の詳しい解説
3. Sheer Heart Attack(シアー・ハート・アタック)
発売年月日: 1974年11月8日
発売順: 3枚目
チャート順位等: UKアルバムチャートで2位
収録曲数: 全13曲
特徴と代表曲: 「Killer Queen」が世界的にヒット。ポップとロックの完璧な融合が特徴。
Sheer Heart Attack(シアー・ハート・アタック)の詳しい解説
4. A Night at the Opera(オペラ座の夜)
発売年月日: 1975年11月21日
発売順: 4枚目
チャート順位等: UKアルバムチャートで1位
収録曲数: 全12曲
特徴と代表曲: 「Bohemian Rhapsody」が収録され、クイーンの代表作であり名盤としても名高い。ジャンルの枠を超えた斬新なアプローチが光る。
A Night at the Opera(オペラ座の夜)の詳しい解説
5. A Day at the Races(華麗なるレース)
発売年月日: 1976年12月10日
発売順: 5枚目
チャート順位等: UKアルバムチャートで1位
収録曲数: 全10曲
特徴と代表曲: 「Somebody to Love」。ゴスペル風のハーモニーが特徴的なアルバム。
A Day at the Races(華麗なるレース)の詳しい解説
6. News of the World(世界に捧ぐ)
発売年月日: 1977年10月28日
発売順: 6枚目
チャート順位等: UKアルバムチャートで4位
収録曲数: 全11曲
特徴と代表曲: 「We Will Rock You」、「We Are the Champions」が収録され、スポーツイベント等で広く使われる。
News of the World(世界に捧ぐ)の詳しい解説
7. Jazz(ジャズ)
発売年月日: 1978年11月10日
発売順: 7枚目
チャート順位等: UKアルバムチャートで2位
収録曲数: 全13曲
特徴と代表曲: 「Don't Stop Me Now」。エネルギッシュで楽観的な曲が多く、バンドの新たな多様性を示したアルバム。
Jazz(ジャズ)の詳しい解説
8. The Game(ザ・ゲーム)
発売年月日: 1980年6月30日
発売順: 8枚目
チャート順位等: US Billboard 200で1位
収録曲数: 全10曲
特徴と代表曲: 「Another One Bites the Dust」、「Crazy Little Thing Called Love」。ディスコやロックンロールの要素を取り入れた。
The Game(ザ・ゲーム)の詳しい解説
9. Flash Gordon(フラッシュ・ゴードン)
発売年月日: 1980年12月8日
発売順: 9枚目のスタジオアルバム
チャート順位等: UKアルバムチャートで10位、US Billboard 200で23位にランクイン
収録曲数: 全18曲
その他の情報: このアルバムは、ほぼ全曲がインストゥルメンタルで、映画のために特別に作曲された曲を収録しています。フレディ・マーキュリー、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジョン・ディーコン全員が作曲に貢献しており、バンドの多様性と革新性を示している。
特徴と代表曲: クイーンが映画音楽の領域に踏み込んだ記念碑的な作品。映画のタイトルテーマ「Flash's Theme」は、エネルギッシュなロック曲で、クイーンの代表曲の一つとして知られています。
Flash Gordon(フラッシュ・ゴードン)の詳しい解説
10. Hot Space(ホット・スペース)
発売年月日: 1982年5月21日
発売順: 10枚目
チャート順位等: UKアルバムチャートで4位
収録曲数: 全11曲
特徴と代表曲: 「Under Pressure」(デヴィッド・ボウイとの共演)。ファンクやディスコの強い影響を受けたアルバム。
Hot Space(ホット・スペース)の詳しい解説
11. The Works(ザ・ワークス)
発売年月日: 1984年2月27日
発売順: 11枚目
チャート順位等: UKアルバムチャートで2位
収録曲数: 全9曲
特徴と代表曲: 「Radio Ga Ga」、「I Want to Break Free」。1980年代のポップとロックの要素を融合したアルバム。
The Works(ザ・ワークス)の詳しい解説
12. A Kind of Magic(カインド・オブ・マジック)
発売年月日: 1986年6月2日
発売順: 12枚目
チャート順位等: UKアルバムチャートで1位
収録曲数: 全9曲
特徴と代表曲: 「A Kind of Magic」、「Who Wants to Live Forever」。映画『ハイランダー』のサウンドトラックにも使用された曲を含む。壮大なサウンドスケープと深い感情表現が特徴。
A Kind of Magic(カインド・オブ・マジック)の詳しい解説
13. The Miracle(ザ・ミラクル)
発売年月日: 1989年5月22日
発売順: 13枚目
チャート順位等: UKアルバムチャートで1位
収録曲数: 全13曲
特徴と代表曲: 「I Want It All」、「Breakthru」。バンドメンバー全員の名義でリリースされた楽曲が特徴。団結と希望のメッセージが込められた作品。
The Miracle(ザ・ミラクル)の詳しい解説
14. Innuendo(イニュエンドウ)
発売年月日: 1991年2月4日
発売順: 14枚目
チャート順位等: UKアルバムチャートで1位
収録曲数: 全12曲
特徴と代表曲: 「Innuendo」、「The Show Must Go On」。フレディ・マーキュリーの生命力が感じられる作品で、彼の死に際して制作された。深遠なテーマと強力なメロディが魅力。
Innuendo(イニュエンドウ)の詳しい解説
15. Made in Heaven(メイド・イン・ヘヴン)
発売年月日: 1995年11月6日
発売順: 15枚目(最終アルバム)
チャート順位等: UKアルバムチャートで1位
収録曲数: 全11曲
その他の情報: フレディ・マーキュリーの死後、残されたボーカルトラックを使用して制作。
特徴と代表曲: 「Heaven for Everyone」、「Too Much Love Will Kill You」、「I Was Born To Love You/リアレンジバージョン」。フレディの遺作となったアルバムで、時空を超えた音楽への情熱とバンドの結束力が強烈に感じられる。
Made in Heaven(メイド・イン・ヘヴン)の詳しい解説
スタジオアルバム:一覧表
アルバム名 | 発売年月日 | 発売順 | 収録曲数 |
---|---|---|---|
Queen | 1973年7月13日 | 1枚目 | 全10曲 |
Queen II | 1974年3月8日 | 2枚目 | 全11曲 |
Sheer Heart Attack | 1974年11月8日 | 3枚目 | 全13曲 |
A Night at the Opera | 1975年11月21日 | 4枚目 | 全12曲 |
A Day at the Races | 1976年12月10日 | 5枚目 | 全10曲 |
News of the World | 1977年10月28日 | 6枚目 | 全11曲 |
Jazz | 1978年11月10日 | 7枚目 | 全13曲 |
The Game | 1980年6月30日 | 8枚目 | 全10曲 |
Flash Gordon | 1980年12月8日 | 9枚目 | 全18曲 |
Hot Space | 1982年5月21日 | 10枚目 | 全11曲 |
The Works | 1984年2月27日 | 11枚目 | 全9曲 |
A Kind of Magic | 1986年6月2日 | 12枚目 | 全9曲 |
The Miracle | 1989年5月22日 | 13枚目 | 全13曲 |
Innuendo | 1991年2月4日 | 14枚目 | 全12曲 |
Made in Heaven | 1995年11月6日 | 15枚目 | 全11曲 |
アルバムの特色:インフォグラフィック(散布図)
クイーン ベスト盤(ベストアルバム)の紹介
クイーンのベスト盤は、彼らの長いキャリアの中で最も人気のある曲を集めたアルバムで、新旧のファンにとって入門編やお気に入りの楽曲を一つにまとめたコレクションとして重宝されています。
ここでは、特に代表的なベストアルバムを発売順に紹介します。
グレイテスト・ヒッツ(Greatest Hits)
発売年月日: 1981年10月26日
特徴と収録曲: クイーンの初のベストアルバムで、「Bohemian Rhapsody」、「Somebody to Love」、「We Will Rock You」、「We Are the Champions」といった彼らの初期の大ヒット曲を含む。世界中で絶大な人気を博し、数多くの国でベストセラーに。
グレイテスト・ヒッツ II(Greatest Hits II)
発売年月日: 1991年10月28日
特徴と収録曲: 1981年から1991年にかけてのヒット曲を集めたアルバムで、「Under Pressure」、「Radio Ga Ga」、「A Kind of Magic」、「I Want It All」などが収録されている。フレディ・マーキュリーの死の直前にリリースされたため、彼の遺作の一つとしても知られている。
グレイテスト・ヒッツ III(Greatest Hits III)
発売年月日: 1999年11月8日
特徴と収録曲: クイーンとしての楽曲だけでなく、フレディ・マーキュリーのソロ作品やバンドメンバーと他のアーティストとのコラボレーション曲を含む。※例えば、「Barcelona」(フレディ・マーキュリーとモンセラート・カバリェ)、「The Show Must Go On」(エルトン・ジョンとのライブバージョン)など。
ジュエルズ(Jewels)
発売年月日: 2004年2月24日(日本でのリリース日)
特徴と収録曲: アジア市場を中心にリリースされたこのベストアルバムは、クイーンの代表的なヒット曲を幅広く収録しています。収録曲には「Bohemian Rhapsody」、「Don't Stop Me Now」、「We Will Rock You」、「We Are the Champions」といった世界的な大ヒット曲のほか、「Teo Torriatte (Let Us Cling Together)」のような、日本のファンに特に愛されている楽曲も含まれています。
その他の情報: 日本独自の選曲で構成されており、日本のファンに向けた特別なベストアルバムとして企画されました。日本だけでなく、他のアジア諸国でもリリースされ、クイーンのアジアにおける人気を再確認するきっかけとなった。
アブソリュート・グレイテスト(Absolute Greatest)
発売年月日: 2009年11月16日
特徴と収録曲: クイーンのキャリアを通じての大ヒット曲20曲を収録。ファン投票により選ばれた楽曲が中心で、「Killer Queen」、「Somebody to Love」、「Bohemian Rhapsody」など、代表的な曲が多数含まれている。
クイーン・フォーエヴァー(Queen Forever)
発売年月日: 2014年11月10日
特徴と収録曲: 未発表曲やレアトラック、そして新たに制作された楽曲を含むコレクション。フレディ・マーキュリーの死後にバンドが保管していた音源を使用して制作された「Love Kills」や「Let Me In Your Heart Again」などが特徴。
クイーン ライブ盤(LIVEアルバム)の紹介
クイーンのライブパフォーマンスは伝説的であり、彼らのライブアルバムはそのエネルギーと魅力を記録した、スタジオ盤とはひと味もふた味も違う貴重な作品です。
ここでは、クイーンの代表的なライブアルバムをいくつか紹介します。
ライヴ・キラーズ(Live Killers)
発売年月日: 1979年6月22日
特徴: 1978年の「ジャズ」ツアー中のパフォーマンスを収録。クイーンの初期のライブを捉えたアルバムで、「Bohemian Rhapsody」、「We Will Rock You」、「We Are the Champions」といったヒット曲のライブバージョンが収録されています。
ライヴ・アット・ウェンブリー '86(Live at Wembley '86)
発売年月日: 1992年5月26日
特徴: 1986年7月のウェンブリースタジアムでのコンサートを収録。フレディ・マーキュリーの圧巻のパフォーマンスが光る、バンドのキャリアの中でも特に有名なライブの一つです。
クイーン・ロック・モントリオール(Queen Rock Montreal)
発売年月日: 2007年10月29日
特徴: 1981年11月のカナダ・モントリオール公演を収録。当時の最先端技術を駆使して収録され、バンドのパフォーマンスが鮮明に捉えられている。
ハンガリアン・ラプソディ - クイーン・ライヴ・イン・ブダペスト(Hungarian Rhapsody: Queen Live in Budapest)
発売年月日: 2012年11月20日
特徴: 1986年の「マジック・ツアー」の一環として行われたブダペスト公演を収録。東欧での貴重なライブパフォーマンスが記録されている。
クイーン・オン・ファイア - ライヴ・アット・ザ・ボウル(Queen on Fire - Live at the Bowl)
発売年月日: 2004年10月25日
特徴: 1982年の「ホット・スペース」ツアー中のミルトン・キーンズ・ボウルでの公演を収録。彼らのキャリアの中で変革期にあたる時期のライブで、多様なセットリストが魅力。
絆(KIZUNA)
発売年月日: 2024年1月31日
特徴: 日本のファン投票によって選ばれたライブトラック16曲を収録。クイーンのライブパフォーマンスの中でも特に心に残る瞬間を集めたアルバムです。アルバムジャケットは「絆」という漢字をフィーチャーした和風デザインで、日本人ファンとしてシビレますね!
クイーン:全アルバムを完全解説!のまとめ
この記事では、クイーンのオリジナルアルバム、ベスト盤、ライブ盤をリリースされた順番で網羅的に紹介しました。
各アルバムに込められた情熱、技術革新と前衛性、そして音楽史に残る名曲たちを通じて、クイーンの魅力と歴史を追体験していただけましたでしょうか?
QUEENの音楽に新たに触れる方も、長年のファンも、この記事がクイーンの歴史を深く理解してもっと好きになるキッカケとなれば幸いです。