デビュー以来30数年以上にわたって、今なお世界中の音楽ファンを魅了し続けるバンド、オアシス。
彼らの楽曲は、時代を超えて心に響く普遍的な魅力を持ち、特に「Wonderwall」や「Don't Look Back in Anger」といった楽曲は、今や現代ポップミュージックの金字塔となっています。
マンチェスター出身の兄弟、リアムとノエル・ギャラガーを中心に結成されたオアシスは、荒々しくも美しいメロディ、つんざくような力強いギターサウンド、そして心に刺さる歌詞で、音楽シーンに革命を起こしました。彼らの音楽は、労働者階級の若者たちの夢と希望を体現し、同時に普遍的な人間ドラマを描き出すことで、世代や国境を越えた共感を呼んでいます。
本記事では、そんな英国を代表するバンドであるオアシスの輝かしいキャリアの中から厳選した名盤TOP5と、初心者にもおすすめのベストアルバムやライブアルバムをご紹介します。彼らの音楽の軌跡を辿りながら、なぜオアシスが「最後の偉大なロックバンド」と呼ばれるのか、その魅力に迫ってみましょう!
オアシスの名盤TOP5
Definitely Maybe - 衝撃のデビュー
1994年にリリースされた「Definitely Maybe」は、オアシスのデビューアルバムにして、ブリティッシュ・ロックの歴史を塗り替えた傑作です。荒々しくも洗練されたギターサウンド、リアム・ギャラガーの特徴的なヴォーカル、そして若さと野心に満ちた歌詞が絶妙に融合し、イギリスのインディーシーンに新風を巻き起こしました。
「Live Forever」「Supersonic」「Cigarettes & Alcohol」といった代表曲は、今も色褪せることなく多くのファンに愛され続けています。このアルバムは、労働者階級出身の若者たちの夢と希望を体現し、オアシスを一躍スターダムへと押し上げることに!
Definitely Maybe の特徴
(What's the Story) Morning Glory? - 不朽の名盤・最高傑作
最高傑作と名高い1995年発売の2ndアルバム「(What's the Story) Morning Glory?」は、オアシスを世界的スーパースターへと押し上げた記念碑的作品です。前作の荒々しさを残しつつも、よりメロディアスで洗練された楽曲群は、バンドの音楽性の幅広さを証明してくれましたね。
「Wonderwall」「Don't Look Back in Anger」「Champagne Supernova」といった楽曲は、発売から四半世紀以上経った今もなお、世界中のラジオで流れ続ける不朽の名曲となっています。このアルバムは、ブリットポップの黄金期を象徴する作品としても深く音楽史に刻まれています。
(What's the Story) Morning Glory? の特徴
Be Here Now - 野心が生んだ論争作
1997年リリースの3rdアルバム「Be Here Now」は、前2作の大成功による自信と野心が詰まった作品です。当時のバンドの勢いそのままに、壮大で過剰なまでのサウンドプロダクションが特徴的です。
「D'You Know What I Mean?」「Stand By Me」「All Around the World」などの楽曲は、オアシスの音楽性の頂点を示すと同時に、その過剰さゆえに賛否両論を巻き起こしました。リリース当時は記録的な売り上げを記録しましたが、後年になってバンドメンバー自身によっても批判されるなど、オアシスのキャリアの中で最も議論を呼ぶアルバムとなっています。
Be Here Now の特徴
The Masterplan - 傑作B面の宝庫
1998年に発売された「The Masterplan」は、シングルのB面曲を集めたコンピレーションアルバムです。しかし、その内容の質の高さから、多くのファンや批評家から正規アルバムに匹敵する秀作だという評価を受けています。
タイトル曲「The Masterplan」をはじめ、「Acquiesce」「Talk Tonight」「Half the World Away」といった楽曲は、オアシスの隠れた名曲として高く評価されています。このアルバムは、バンドの楽曲制作の才能の深さと幅広さを証明する作品!
The Masterplan の特徴
Dig Out Your Soul - 挑戦で締めくる最後の章
2008年にリリースされた「Dig Out Your Soul」は、オアシスの最後のスタジオアルバムとなりました。サイケデリックな要素を取り入れつつ、バンドの原点であるロックンロールの魂を失わない音作りが特徴です。
「The Shock of the Lightning」「Falling Down」「I'm Outta Time」などの楽曲は、バンドの音楽性の成熟を示すと同時に、新たな挑戦の兆しも感じさせます。結果的に一旦はバンドの解散で幕を閉じることになりましたが、最後まで音楽的な進化を続けたオアシスの姿勢を感じられる作品となっています。
Dig Out Your Soul の特徴
初心者向けベストアルバム
オアシスの音楽世界に足を踏み入れたい初心者の方々に、2枚の素晴らしいベストアルバムをご紹介します。これらのアルバムは、オアシスの輝かしいキャリアを凝縮し、彼らの音楽の本質を堪能できる最適な入門編!
Stop the Clocks - 栄光の軌跡
2006年にリリースされた「Stop the Clocks」は、オアシスが自らセレクトした珠玉の18曲を収録した、まさに究極のベストアルバムです。デビュー曲「Supersonic」から2005年の「Lyla」まで、バンドの進化の軌跡を辿ることができます。
このアルバムの魅力は、単なるヒット曲の寄せ集めではなく、オアシスの音楽性の多様さと深さを体感できる点にあります。荒々しくエネルギッシュな初期の曲から、洗練されたメロディの後期の楽曲まで、オアシスの音楽的成長を一枚で体験できるのが嬉しい♪
「Wonderwall」「Don't Look Back in Anger」「Champagne Supernova」といった世界的ヒット曲はもちろん、コアなファンに愛される「The Masterplan」「Acquiesce」なども収録されており、オアシスの真髄を堪能できる構成となっています。
タイム・フライズ・・・1994-2009 - 15年の歴史を紡ぐヒット集
2010年発売の「タイム・フライズ・・・1994-2009」は、オアシスの活動終了後にリリースされた、バンドの15年間の歴史を網羅するヒットシングルを集めたベストアルバムです。「Stop the Clocks」以降のシングル曲も収録されており、より完全なオアシスのキャリアを俯瞰することができます。
このアルバムの特徴は、クロノロジカルな楽曲配列にあります。1994年のデビュー曲「Supersonic」から、バンド解散直前の2009年の「Falling Down」まで、時系列順に楽曲が並んでいます。これにより、リスナーはオアシスの音楽的進化を、まるで彼らと共に歩むかのように体験することができます。
また、CDの2枚組構成や、デラックス・エディションではDVDも付属するなど、オアシスの音楽と映像の両面から彼らの魅力に迫ることができます。「タイム・フライズ」に収録された全シングル曲を通して、オアシスが常に時代の先端を走り続けたバンドであることを再確認できるでしょう。
おすすめのライブアルバム
オアシスの魅力は、スタジオアルバムだけでなく、彼らの圧倒的なライブパフォーマンスにも存在します。ここでは、オアシスの伝説的なライブの雰囲気を堪能できる2枚のライブアルバムをご紹介します。
ファミリアー・トゥ・ミリオンズ - 世紀末の熱狂を再現
2000年にリリースされた「ファミリアー・トゥ・ミリオンズ」は、1990年代後半のオアシスの勢いを如実に伝える、熱量溢れるライブアルバムです。1997年から2000年にかけてのワールドツアーから厳選された楽曲が収録されており、特に2000年2月のウェンブリー・スタジアムでの公演が中心となっています。
このアルバムの魅力は、スタジオ録音では味わえないオアシスの生の迫力にあります。リアム・ギャラガーの荒々しくも艶のあるヴォーカル、ノエル・ギャラガーの研ぎ澄まされたギターワーク、そして観客との一体感。それらが見事に融合し、オアシスのライブの醍醐味を余すところなく伝えています。
「Supersonic」「Wonderwall」「Don't Look Back in Anger」といったヒット曲はもちろん、「Gas Panic!」や「Go Let It Out」など、当時の最新アルバム「Standing on the Shoulder of Giants」からの楽曲も収録。90年代から2000年代への移行期におけるオアシスの音楽性の変化も感じ取ることができます。
ネブワース1996 - 頂点を飾った伝説の2日間
2021年にリリースされた「ネブワース1996」は、オアシスのキャリアにおいて最も輝かしい瞬間を捉えた歴史的ライブアルバムです。1996年8月10日と11日の2日間、イギリスのネブワースで行われた野外ライブを完全収録しており、25万人を超える観客を熱狂させた伝説のパフォーマンスを体験できます。
このアルバムの特筆すべき点は、オアシスが絶頂期にあった1996年の姿を鮮明に切り取っていることです。「(What's the Story) Morning Glory?」がリリースされてから約1年、彼らはブリットポップの王者として君臨し、その勢いは止まるところを知りませんでした。
ライブの選曲も秀逸です。「Colombia」「Acquiesce」といったレアな楽曲から、「Some Might Say」「Don't Look Back in Anger」などのヒット曲まで、幅広いレパートリーが披露されています。特に、この時期のリアム・ギャラガーのヴォーカルは絶頂期にあり、その力強く伸びやかな歌声は聴く者を圧倒します。
また、このライブは単なる音楽イベントを超えて、90年代のイギリス文化を象徴する出来事としても語り継がれています。「ネブワース1996」は、その歴史的瞬間の音源化として、オアシスファンのみならず、音楽史に興味がある人にとっても貴重な一枚と言えるでしょう。
初心者向けオアシス入門
オアシスの魅力とは?
オアシスの魅力は、その音楽性だけでなく、バンドが体現する精神や姿勢にも見出すことができます。
- 力強くキャッチーな楽曲: オアシスの音楽は、荒々しくも美しいメロディ、力強いギターリフ、そして心に響く歌詞が特徴です。「Wonderwall」や「Don't Look Back in Anger」といった楽曲は、初めて聴く人でも即座に引き込まれる魅力があります。
- 兄弟デュオの化学反応: リアムのカリスマ的な歌声と、ノエルの天才的な作曲能力。この兄弟の才能が交差することで生まれる化学反応が、オアシスの音楽を唯一無二のものにしています。
- 労働者階級のヒーロー: マンチェスターの労働者階級出身である彼らは、その出自を誇りに思い、音楽を通じて夢と希望を体現しました。この姿勢が、多くのファンの共感を呼びました。
- ロックンロール・スピリット: 挑発的な発言や派手なパフォーマンスなど、彼らの「やんちゃ」な一面も、ロックバンドとしての魅力を高めています。
- 時代を超えた普遍性: 90年代に全盛期を迎えたオアシスですが、その音楽は今なお多くの人々に愛され続けています。これは彼らの音楽が持つ普遍的な魅力の証でしょう。
オアシス アルバムの選び方
オアシスのアルバムを聴く際の選び方のヒントをご紹介します。
- 年代で選ぶ:
- 90年代前半: 荒々しく勢いのある初期サウンドを楽しみたい方に「Definitely Maybe」
- 90年代中期: オアシスの黄金期を体感したい方に「(What's the Story) Morning Glory?」
- 90年代後期〜2000年代: より洗練された後期のサウンドを楽しみたい方に「Standing on the Shoulder of Giants」や「Dig Out Your Soul」
- 雰囲気で選ぶ:
- エネルギッシュな曲が好き: 「Definitely Maybe」や「Be Here Now」
- メロディアスな曲が好き: 「(What's the Story) Morning Glory?」や「The Masterplan」
- 実験的な曲が好き: 「Standing on the Shoulder of Giants」や「Heathen Chemistry」
- 入門者向け:
- ベストアルバム「Stop the Clocks」や「Time Flies... 1994-2009」から始めるのがおすすめです。オアシスの全体像を掴むのに最適です。
- ライブ好きの方:
- 「Familiar to Millions」や「Knebworth 1996」といったライブアルバムから入るのも良いでしょう。オアシスの生の迫力を体感できます。
オアシスのアルバム売上とその影響
オアシスのアルバム売上は、彼らの音楽的影響力を如実に物語っています。
- 記録的な売上:
- 「(What's the Story) Morning Glory?」は、イギリスで2200万枚以上を売り上げ、90年代で最も売れたアルバムの一つとなりました。
- デビューアルバム「Definitely Maybe」も800万枚以上を売り上げ、当時のデビューアルバムとしては異例の大ヒットとなりました。
- 音楽シーンへの影響:
- オアシスの成功は、90年代のブリットポップムーブメントを牽引し、多くの後続バンドに影響を与えました。
- 彼らの存在は、イギリス音楽の世界的な再評価にもつながりました。
- 文化的影響:
- オアシスの音楽は、単なるヒット曲を超えて、90年代のイギリス文化を象徴するものとなりました。
- 彼らの楽曲は今でもテレビ番組やCMなどで頻繁に使用され、時代を超えた人気を誇っています。
- 長期的な影響:
- オアシスの解散後も、彼らの音楽は新しい世代のミュージシャンに影響を与え続けています。
- ストリーミング時代においても、彼らの楽曲は高い再生回数を記録し続けており、その人気は衰えを知りません。
まとめ:初心者がオアシス聴くならこの名盤とベスト盤から
さて、オアシスの世界に飛び込む準備はできましたか?初めての方は、まずベストアルバム「Stop the Clocks」や「Time Flies... 1994-2009」から始めるのがおすすめです。オアシスの全体像が一気に掴めますよ。
その後は、名盤「(What's the Story) Morning Glory?」で彼らの黄金期を堪能するのもいいでしょう。「Wonderwall」や「Don't Look Back in Anger」といった名曲の数々に、きっと心を奪われるはずです。
もし生のエネルギーを感じたいなら、ライブアルバム「Knebworth 1996」がピッタリ。25万人の観客と一緒に熱狂できますよ。
さあ、あなたも今日からオアシスをもう一度聴き漁ってみませんか?きっと新たな発見があなたを待っていますよ!Definitely maybe...いや、definitely!(絶対に!)
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