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オススメは?フィル・コリンズの名盤TOP5と初心者向けベストアルバム

「名盤TOP5・ベスト盤 Phil Collins 初心者必聴」と記載したアイキャッチ

1970年代、プログレッシブ・ロックの旗手ジェネシスのドラマーとしてキャリアをスタートさせ、80年代には世界で最も成功したソロ・アーティストの一人となったフィル・コリンズ。彼のキャリアは、「リズムを刻む男」から「時代のサウンドを作る男」への鮮やかな変貌の歴史です。

グラミー賞8回受賞、アカデミー賞受賞、全世界累計1億5000万枚以上のセールスを誇る彼の楽曲。そこには、離婚の痛み、孤独、そして再生——人生の喜怒哀楽を、あの独特のゲートリバーブドラムと共に、時代を超えて人々の心に刻み込んでいます。

プログレッシブ・ロックからAORへ、そしてソウルフルなバラードからダンサブルなポップスまで。フィル・コリンズの音楽は、まるで1980年代という時代そのものを体現するかのように、多様な表情を見せていますよね。

今回は、そんなレジェンドの音楽世界を深く知るための、珠玉の名盤アルバムをご紹介します!

フィル・コリンズの名盤TOP5

Face Value - 孤独から生まれた衝撃のソロデビュー

1981年発売のデビューアルバムは、離婚という人生の危機から生まれた、痛切なまでに個人的な傑作です。プロデューサーとしてヒュー・パジャムと共に、当時革新的だったゲートリバーブ技術を駆使し、80年代サウンドの礎を築きました。ドラマーとしての卓越した技術と、ボーカリストとしての繊細な表現力が見事に融合しています。

代表曲「In The Air Tonight」は、あの印象的なドラムブレイクとともに音楽史に永遠に刻まれました。5分以上かけてゆっくりと高まる緊張感、そして解き放たれる感情の爆発——この曲は、のちに無数のアーティストにサンプリングされ、映画やドラマでも使用される文化的アイコンとなりました。そして、「If Leaving Me Is Easy」では、離婚の痛みを繊細なピアノバラードで表現しています。

全英1位、全米7位を記録し、プラチナ認定を獲得。音楽評論家からは「ジェネシス脱退後の不安を完全に払拭した」として高く評価され、ローリング・ストーン誌は「個人的な苦悩を普遍的な芸術に昇華した」と絶賛!

Hello, I Must Be Going! - 感情の深淵を探求した第二章

1982年発売の2ndアルバムは、デビュー作の成功を受けて、さらに感情表現の幅を広げた意欲作。プロデューサーには再びヒュー・パジャムを迎え、よりポップで親しみやすいサウンドと、深い内省的な楽曲を絶妙にバランスさせました。

「You Can't Hurry Love」はシュープリームスのカバーでありながら、コリンズ独自のアレンジで大ヒット。軽快なホーンセクションと彼の弾けるようなボーカルが、オリジナルとは異なる魅力を生み出しました。「I Don't Care Anymore」では、怒りと解放感を力強いロックサウンドで表現し、感情の多面性を示しています。

全英2位、全米8位を獲得し、ゴールド認定を受けました。音楽評論家からは「デビュー作のフォローアップとして十分な成果」との評価を受け、ファンからも「より多彩なコリンズを感じられる」との声が多数寄せられました。

No Jacket Required - 1980年代ポップスの頂点を極めた代表作

1985年発売の3rdアルバムは、商業的にも芸術的にも頂点を極めた、彼のキャリア最大の成功作。プロデューサーとしてヒュー・パジャムに加えアリフ・マーディンを迎え、ブラスセクション、シンセサイザー、そしてパーカッションを駆使した豪華なサウンドを構築しています。

「Sussudio」のファンキーなグルーヴ、「One More Night」の切ないバラード、「Don't Lose My Number」のドラマティックな展開——アルバム全体を通じて、多様な音楽性が完璧に調和しています。特に「Take Me Home」では、ホーンアレンジとゴスペル的なコーラスワークが印象的で、彼のR&B/ソウルへの深い理解を示しました。

グラミー賞最優秀アルバム賞を含む3部門を受賞し、全世界で2500万枚以上を売り上げました。ビルボード誌は「1985年を代表するアルバム」と評し、音楽評論家たちは「ポップミュージックの完成形」として歴史的な評価を与えています。

...But Seriously - 社会派メッセージを込めた円熟の傑作

1989年発売の4thアルバムは、ホームレス問題や環境問題など社会的テーマに踏み込んだ、アーティストとしての成熟を示す作品。プロデューサーとしてヒュー・パジャムと共に、よりオーガニックで温かみのあるサウンドを追求し、80年代後半の音楽シーンに新たな風を吹き込みました。

「Another Day In Paradise」はホームレス問題を扱った社会派バラードとして、全米1位を獲得。グラミー賞最優秀レコード賞を受賞し、音楽が社会問題に光を当てる力を証明しました。「Something Happened On The Way To Heaven」では、ブラスセクションを効果的に使用した爽快なポップロックを展開しています。

全世界で1500万枚以上を売り上げ、全英・全米ともに1位を獲得。音楽評論家からは「エンターテイナーから真のアーティストへの進化」との評価を受け、Q誌は「コリンズの最も野心的な作品」と称賛しました。

Both Sides - 孤高の音響実験が生んだ芸術作品

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Rhino

1993年発売の5thアルバムは、コリンズが全ての楽器を一人で演奏し、プロデュースも手がけた異色の傑作。商業的成功よりも芸術的表現を優先し、ミニマルで内省的なサウンドスケープを構築しました。二度目の離婚という個人的な危機が、再び創造の原動力となっています。

「Both Sides Of The Story」では、物事の両面を見ることの重要性を説き、社会的なメッセージ性を保持。「Everyday」「We're Sons Of Our Fathers」といった楽曲では、父子関係や人生の継承というテーマを深く掘り下げています。アルバム全体を通じて、生楽器中心のウォームなサウンドが、彼の歌声をより際立たせています。

全英1位を獲得し、プラチナ認定を受けました。賛否が分かれた作品でしたが、音楽評論家からは「最もパーソナルで勇気ある実験」との評価も。熱心なファンの間では「隠れた名盤」として長く愛され続けています。

初心者向けベストアルバム

...Hits - 黄金期の魅力を凝縮した決定版

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Atlantic

1998年発売の初のベストアルバム。1981年から1996年までのソロキャリアを代表する楽曲を厳選した、入門者向けの完璧なコンピレーションです。

「In The Air Tonight」「Against All Odds」「One More Night」「Sussudio」「Another Day In Paradise」といった代表曲から、「Two Hearts」「A Groovy Kind Of Love」などのサウンドトラック収録曲まで、彼の多面的な魅力を一枚で体験できます。時系列順に収録されており、音楽的進化の過程も理解しやすい構成となっています。

全世界で2000万枚以上のセールスを記録し、今なお初心者向けの入門編として最適な一枚。音楽評論家からも「コリンズ入門の決定版」として評価され、各種音楽ストリーミングサービスでも常に上位にランクインしています。

Love Songs: A Compilation... Old and New - 永遠のラブソング集

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ワーナーミュージック・ジャパン

2004年発売のバラード中心のベストアルバム。キャリア全体から珠玉のラブソングを集めた、ロマンティックなコンピレーション作品です。

「Against All Odds」「Separate Lives」「You'll Be In My Heart」など、映画音楽としても知られる名曲を中心に、「True Colors」など新録音も収録。コリンズのバラード歌手としての魅力を存分に堪能できる内容となっています。

全英1位を獲得し、ウェディングアルバムの定番コレクションとして多くのカップルに愛されています。ストリーミング配信では累計10億回以上の再生数を記録し、世代を超えて聴き継がれています。

おすすめライブアルバム

Serious Hits... Live! - 黄金期のステージを記録した臨場感

1990年発売のライブアルバム。1989年から1990年にかけての「Seriously, Live!」ツアーから、最高のパフォーマンスを収録した記念碑的作品です。

全米チャート1位を含むヒット曲を、生々しいバンドサウンドと観客の熱狂と共に収録。「In The Air Tonight」のドラムソロでは、スタジオ版とは異なる迫力を体感できます。「Against All Odds」「Easy Lover」など、キャリアを代表する楽曲が、ライブならではのアレンジで新たな魅力を放っています。

全世界で500万枚以上を売り上げ、ライブアルバムとしては異例の商業的成功を収めました。音楽評論家からは「スタジオアルバムとは異なる、よりロックな一面を見せた」との評価を受けています。

初心者向けフィル・コリンズ入門

フィル・コリンズの魅力とは?

フィル・コリンズの最大の魅力は、「感情の誠実な表現」にあります。離婚、孤独、社会問題——彼は決して美化することなく、生々しい感情をそのまま音楽に変換してきました。その誠実さが、世界中の人々の共感を呼び、時代を超えて愛される理由のひとつ。

技術面では、ドラマーとしての卓越したリズム感と、ボーカリストとしての表現力の両立が挙げられます。特にゲートリバーブを使用したドラムサウンドは、80年代サウンドの象徴として音楽史に刻まれました。

また、ポップス、ロック、R&B、ソウルを横断する音楽性の幅広さも特筆すべき点です。ジェネシスでのプログレッシブ・ロック経験を土台に、商業的なポップスから実験的な作品まで、ジャンルの壁を跨いでいく柔軟性を持っています。

フィル・コリンズのアルバムの選び方

コリンズのアルバムを選ぶ際は、まず聴きたい音楽スタイルや気分を明確にすることをお勧めします。

  • 革新的なサウンドを体験したいなら → 「Face Value」
  • ポップスの完成形を楽しみたいなら → 「No Jacket Required」
  • 社会派メッセージを感じたいなら → 「...But Seriously」
  • 実験的で内省的な作品を求めるなら → 「Both Sides」

初心者の方には、まず「...Hits」で全体像を把握し、興味を持った時期のオリジナルアルバムに進むのが効果的です。バラードが好きなら「Love Songs」から始めるのも良いでしょう。

フィル・コリンズのアルバム売上とその影響

コリンズの全世界累計セールスは1億5000万枚を超え、1980年代を代表するアーティストの一人として確固たる地位を築いています。特に「No Jacket Required」は全世界で2500万枚以上を売り上げ、80年代ポップスの商業的頂点を示しました。

彼の影響力は、音楽制作技術にも及んでいます。ゲートリバーブドラムの使用は、その後のポップス、ロック、ヒップホップに至るまで、無数のアーティストに影響を与えました。あのドラムサウンドなくして、80年代サウンドは語れないでしょう。

また、ドラマー兼ボーカリストという立場から、音楽制作の全プロセスに関わるスタイルは、のちのアーティストたちに多大な影響を与えています。デイヴ・グロール(フー・ファイターズ)など、ドラマーからフロントマンへと転身したアーティストたちは、コリンズの成功に勇気づけられたと語っています。

さらに、映画音楽への積極的な参加も特筆すべき点です。「ターザン」のサウンドトラックでアカデミー賞を受賞するなど、映画音楽の分野でも重要な足跡を残しました

まとめ:初心者がフィル・コリンズ聴くなら、この名盤とベスト盤から!

フィル・コリンズの音楽は、1980年代という時代の記憶そのものです。その多様性と感情の深さは、どこから聴き始めるべきか迷わせるかもしれませんが、それこそが彼の音楽の豊かさでもあります。

まず、入門編としては、「...Hits」から始めることを強くお勧めします。15年以上にわたるソロキャリアの精髄を一枚で体験でき、あなたの心に響く楽曲やスタイルを見つけることができるでしょう。その後、興味を持った時期のオリジナルアルバムに進んでいけば、より深くコリンズの音楽世界を理解できるはずです!

その後に注目すべきは、「Face Value」と「No Jacket Required」の2枚。前者では生々しい感情表現の原点を、後者では80年代ポップスの完成形を感じることができます。この2枚を聴けば、フィル・コリンズという存在がどれほど音楽史において重要かを理解できるでしょう。

そして、時には実験的な「Both Sides」に挑戦して、商業性を超えたアーティストとしての姿を発見することも、きっと価値ある体験となるはずです。

最後に、コリンズの音楽には「誠実さ」というキーワードが常に存在します。一人の男としての喜びも悲しみも、全てを正直に音楽に変換してきた彼の姿勢は、時代を超えて私たちの心に響き続けています。

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