7オクターブという驚異的な音域を持つ「現代のマライア・キャリー」、アリアナ・グランデ。
2010年代から2020年代にかけて、ポップスシーンを席巻し続けてきた彼女の楽曲は、世代を超えて愛され続けています。ニコロデオンの子役から始まり、今やグラミー賞受賞者として音楽業界のトップ層に君臨する彼女の軌跡は、まさに現代のシンデレラストーリーを生きています。
彼女の楽曲の魅力は、その圧倒的な歌唱力だけではありません。R&Bの深い感情表現、ポップスのキャッチーなメロディ、そして時にはヒップホップの要素を取り入れた多様な音楽性が、幅広いリスナーの心を掴んでいます。マンチェスター・テロ事件後のチャリティコンサート「One Love Manchester」での姿は、アーティストとしてだけでなく、一人の人間としての強さと優しさを世界に示しました。
この記事では、アリアナ・グランデの代表曲から恋愛ソング、コラボレーション楽曲まで、厳選した20曲をご紹介します。彼女の多彩な魅力を存分にお楽しみください！
絶対に聴くべき代表曲
thank u, next
2018年11月にリリースされた同名アルバムのリードシングル。
元恋人たちへの感謝の気持ちを込めた楽曲として、世界中で大きな話題となりました。ビッグ・ショーン、ピート・デヴィッドソン、マック・ミラー、リッキー・アルヴァレスという過去の恋人たちの名前を歌詞に織り込み、それぞれから学んだことへの感謝を表現。
特に「一人の時間を大切にする」というメッセージは、現代女性の自立性を象徴する歌詞として多くの共感を呼びました。ファンからは『この曲で前向きになれた』『別れた後の気持ちの整理ができた』といった声が多数寄せられています。
ミュージックビデオでは『ミーン・ガールズ』や『リーガル・ブロンド』などの映画をオマージュした演出が話題に。Billboard Hot 100で1位を獲得し、アリアナの代表作として位置づけられています。
7 rings
2019年1月リリース。サウンド・オブ・ミュージックの「My Favorite Things」をサンプリングした楽曲で、友人たちとの絆と成功への誇りを歌ったアンセム。
ティファニーで友人たちとリングを買ったエピソードから生まれた楽曲で、ラップ調の歌詞とトラップビートが印象的。Billboard Hot 100で1位を記録し、プラチナ認定を受けました。
楽曲に込められた友情への想いと、努力して得た成功への誇りは、多くの若い女性たちにとって憧れの象徴となりました。特に『I want it, I got it』というフレーズは、目標達成への強い意志を表現したものとして、SNSでも頻繁に引用されています。音楽的にも、クラシカルな楽曲をヒップホップにアレンジする斬新さが評価され、音楽プロデューサーからも高い評価を受けました！
positions
2020年10月リリースの同名アルバムタイトル曲。
新型コロナウイルスの影響で家で過ごす時間が増えた中、恋人との関係を歌った楽曲。R&Bテイストの落ち着いたメロディと、大人の女性としての魅力を感じさせる歌詞が特徴。セクシャルな内容を含みながらも上品に表現された楽曲として高く評価されています。
録音は彼女の自宅スタジオで行われ、よりプライベートで親密な雰囲気が作品に反映されています。歌詞には双方の関係における柔軟性と理解の重要性が込められており、現代的なパートナーシップの在り方を提示した楽曲♪
God Is a Woman
2018年7月リリース。女性の力強さと神聖さを歌った楽曲で、フェミニストアンセムとしても評価される作品。
ミュージックビデオでは宗教的なイメージを多用し、女性の神性を視覚的に表現。Billboard Hot 100で8位を記録し、アリアナの歌唱力の幅広さを示した楽曲として多くの音楽評論家から絶賛されることに。
楽曲のプロデュースにはファレル・ウィリアムスが参加し、彼の持つ独特のサウンドセンスがアリアナの歌声と見事に融合しました。ミュージックビデオでの象徴的な映像表現は、フェミニスト運動の文脈でも語られることが多く、女性のエンパワーメントを視覚的に表現した作品として美術館での展示対象にもなりました。
One Last Time
2014年8月リリース。『My Everything』収録の楽曲で、恋人との最後の夜を歌った切ないバラード。
シンプルかつ線が太いメロディラインと、アリアナの感情豊かなダイナミクスレンジが印象的。マンチェスター・テロ事件の追悼コンサート「One Love Manchester」でも歌われ、特別な意味を持つ楽曲となりました。Billboard Hot 100で13位を記録し、世界各国でプラチナ認定を受けています。
楽曲の制作時、アリアナは恋愛の終わりを美しく描きたいという想いを込めて制作に臨みました。特に『I need to be the one to say goodbye』という歌詞は、関係の終わりを自分の意志で決めることの重要性を歌ったものとして、多くの女性から共感を得ています。
エンパワーメント系かっこいい曲
no tears left to cry
2018年4月リリース。マンチェスター・テロ事件後、初のシングルとして発表された楽曲。
困難を乗り越えて前向きに生きる姿勢を歌った楽曲で、悲しみを乗り越えた強さを表現。ディスコ調のビートと希望に満ちた歌詞が印象的で、多くのファンに勇気を与えました。
創作には心理カウンセラーとの対話も影響しており、トラウマから立ち直る過程を音楽で表現することへの彼女の強い意志が感じられます。特に『Right now, I'm in a state of mind, I wanna be in like all the time』という歌詞は、前向きな心境を維持することの重要性を歌ったものとして、メンタルヘルスの専門家からも評価されています。
Break Free (feat. Zedd)
2014年7月リリース。EDMプロデューサーZeddとのコラボレーション楽曲。
束縛からの解放をテーマにした楽曲で、ダンサブルなビートとアリアナの伸びやかな歌声が見事に融合。ミュージックビデオでは未来的なSF映画のような世界観を表現し、視覚的にも楽しめる作品となっています。
アリアナとZeddが何度もスタジオセッションを重ね、EDMとポップスの完璧な融合を目指しました。特に間奏部分でのアリアナの高音域の活用は、EDMシーンでは珍しい試みとして注目を集めました。ダンスフロアでの人気も高く、世界各国のクラブチャートでも上位を記録しています。
dangerous woman
2016年3月リリース。同名アルバムのタイトル曲として発表された楽曲。
大人の女性としての魅力と危険な魅力を歌った楽曲で、ジャズとロックの要素を取り入れたサウンドが特徴。アリアナの音楽性の成熟を示した意外な一面が評価されています。
アリアナは1950年代のジャズボーカルスタイルを研究し、現代的なアレンジに取り入れました。こういう思い切ったアプローチは、彼女の音楽的ルーツであるR&Bへの回帰を示していますよね！
be alright
2016年5月リリース。『Dangerous Woman』収録の楽曲で、内面の強さと前向きさを歌ったアンセム。
楽曲の歌詞は、アリアナが自分自身に向けた励ましの言葉として書かれており、リスナーにとっても自己肯定感を高める楽曲として機能しています。特に『We gon' be alright』の繰り返しは、困難な状況でも希望を失わないことの大切さを表現しており、多くのファンから『辛い時に聴く楽曲』として愛されているナンバー！
ライブでの盛り上がりも素晴らしく、アリアナのコンサートでは定番の楽曲として親しまれています。
愛らしさ全開のかわいい曲
Problem (feat. Iggy Azalea)
2014年4月リリース。ニッキー・ミナージュとのコラボレーション楽曲として企画されたが、最終的にイギー・アゼリアとのコラボとなった楽曲。恋人との複雑な関係を軽やかに歌った楽曲で、サックスの印象的なフレーズが特徴。
アリアナの代表的なアップテンポナンバーとして親しまれています。
楽曲の特徴的なサックスフレーズは、1950年代のジャズからインスピレーションを得たもので、現代ポップスに新しい風を吹き込みました。イギー・アゼリアとのコラボレーションでは、それぞれの個性が際立つ構成となっており、アリアナの甘い歌声とイギーのラップが見事なコントラストを生み出しています。ミュージックビデオでは、2人の友情も描かれており、楽曲のポジティブなエネルギーを視覚的にも表現。『何度聴いても飽きない』ゴキゲンソング！
Side To Side (feat. Nicki Minaj)
2016年8月リリース。ニッキー・ミナージュとのコラボレーション楽曲。
ワークアウトをテーマにしたミュージックビデオと、キャッチーなメロディが印象的。双方の異なる音楽性が見事に融合した楽曲として評価されています。
ミュージックビデオでのジム設定は、女性の健康的なライフスタイルを推進するメッセージも込められており、フィットネス業界からも注目を集めました。ニッキー・ミナージュとのコラボレーションでは、両者の異なる音楽的バックグラウンドが融合し、ポップスとヒップホップの新たな可能性を示しました。
楽曲のプロデュースには複数のトップクラスプロデューサーが参加し、緻密なサウンドデザインが施されています。リリース後、多くのカバーバージョンやリミックスが制作され、楽曲の汎用性の高さを証明
sweetener
2018年8月リリース。恋人への甘い気持ちを歌った楽曲で、タイトル通り甘い雰囲気が全編に漂う作品。
シンプルなメロディと温かい歌詞が、多くのファンの心を和ませました。
楽曲タイトルの『sweetener』は、人生に甘さを加える存在としての恋人を表現したもので、アリアナの詩的な表現力を示しています。ファレル・ウィリアムスのプロデュースによる楽曲は、彼独特のミニマルなビートとアリアナの多層的なハーモニーが特徴的です。
レコーディング時には、アリアナが複数の声部を重ねて歌うことで、まるで天使の合唱のような美しいハーモニーを創り出しました。ファンからは『癒される』『恋をしているような気分になる』といった感想が多く寄せられ、特にリラックスタイムのBGMとして愛用されています♪
34+35
2020年11月リリース。数学的な表現を使ったプレイフルな楽曲で、アリアナの茶目っ気あるサイドを表現。
ストリングスセクションもドリーミーで可愛い。
キャッチーなメロディと巧妙な歌詞の掛け合いが印象的！
楽曲の数学的な表現は、アリアナの遊び心とウィットに富んだ作詞能力を示すものとして話題に。TikTokでは楽曲を使用した様々なダンス動画が投稿され、Z世代を中心に大きなバイラル現象を起こしました。
リミックス版では、ドジャ・キャットとミーガン・ジー・スタリオンが参加し、更なる話題を呼びました。楽曲の軽やかさと親しみやすさは、コロナ禍で重い雰囲気が漂う中、多くの人々に笑顔をもたらす存在として機能しました。
心を打つ恋愛曲
breathin
2018年9月リリース。不安障害と向き合いながら、恋人からの支えを歌った楽曲。
制作背景には、アリアナ自身のパニック障害の経験が深く関わっており、同じ症状に悩む多くの人々にとって共感と慰めの源となりました。特に『breathe me in, breathe me out』という歌詞は、不安症状への対処法としても解釈され、メンタルヘルスの専門家からも注目されています。
ミュージックビデオでは、不安を視覚的に表現した映像が使用され、内面の苦しみを芸術的に昇華させた作品として評価されました。多くのファンが『この曲に救われた』というメッセージをSNSで発信し、楽曲の社会的影響力の大きさを物語っています。
ghostin
2019年2月リリース。マック・ミラーとの関係を歌った楽曲として話題に。
現在の恋人（当時婚約者だったピート・デヴィッドソン）への愛情と、亡くなった元恋人への想いを歌った複雑な感情を表現した楽曲。アリアナの感情の深さを示した作品として高く評価されています。
楽曲の複雑な感情構造は、現代の恋愛関係の多様性を表現したものとして、心理学者からも興味深い分析対象となりました。アリアナの涙ながらの歌唱は、失恋の痛みと新しい愛への罪悪感を生々しく表現しており、聴く者の心を深く揺さぶります。ピッチコントロールを活かしたサウンドなども従来のポップスの枠を超えており、感情の複雑さに合わせて音楽的にも実験的なアプローチが取られています。
needy
2019年2月リリース。恋人への依存的な気持ちを率直に歌った楽曲。
率直すぎる歌詞は、SNS時代の恋愛における依存性の問題を浮き彫りにしたものとして、社会学的な観点からも注目されました。オルゴール風のエレピサウンドに乗せた弦楽セクションなど、シンプルかつ上質なアレンジは、歌詞の生々しさを際立たせる効果を持っており、アリアナの音楽的成熟を示しています。
レコーディング時には、感情移入しすぎて何度も録り直しを行ったというエピソードも。
pov
2020年11月リリース。恋人の視点から自分自身を見つめ直すことを歌った楽曲。
『pov』（point of view）は、SNS世代にとって馴染み深い表現であり、現代的な恋愛観を反映しています。自己肯定感の低さという現代社会の問題を、恋愛関係を通じて探求した楽曲として、多くの若い女性から共感を得ています。
アリアナのボーカル表現も、過去の楽曲と比較しても明らかに深みを増しており、アーティストとしての成長を感じさせます。楽曲の静謐な美しさは、多くの結婚式でも使用され、永遠の愛を誓う場面にふさわしい楽曲として親しまれています。
豪華アーティストとのコラボ曲
Rain On Me (with Lady Gaga)
2020年5月リリース。レディー・ガガとのコラボレーション楽曲。
新型コロナウイルスの影響で暗い時期に発表された楽曲で、困難な時期を乗り越える力強さを歌った楽曲。ダンスポップの要素を取り入れた楽曲で、両アーティストの歌声が見事に調和。Billboard Hot 100で1位を獲得し、グラミー賞も受賞しました。
ミュージックビデオでは、雨をモチーフにした幻想的な映像が使用され、楽曲の持つ浄化のメッセージを視覚的に表現！
Stuck with U (with Justin Bieber)
2020年5月リリース。ジャスティン・ビーバーとのコラボレーション楽曲。
ロックダウン中の恋人同士の関係を歌った楽曲で、チャリティーシングルとしても話題に。
First Responders Children's Foundationへの寄付を目的とした作品で、社会貢献の側面も持つ楽曲。
楽曲の収益は全て慈善団体に寄付されるという社会貢献的な側面も大きな話題となり、アーティストの社会的責任を果たした作品として評価されました。
ジャスティン・ビーバーとアリアナ、両者のファンが一つになって楽曲を支援する現象も見られ、音楽の持つ団結力を示しました。ミュージックビデオには一般の人々からの投稿動画も使用され、世界中の人々が参加した特別な作品となりました。ロックダウン中の恋愛関係を歌った楽曲として、時代を象徴する作品でもあります。
The Way (feat. Mac Miller)
2013年3月リリース。マック・ミラーとのコラボレーション楽曲で、アリアナのソロアーティストとしてのブレイクのきっかけとなった楽曲。
ビッグ・パンの「The Way You Make Me Feel」をサンプリングした楽曲で、90年代R&Bの要素を現代風にアレンジした作品。
90年代R&Bのノスタルジックな要素を現代的にアレンジしたことで、幅広い世代から支持を受けました。
マック・ミラーとの自然な掛け合いは、後に実際の恋愛関係に発展する前触れでもあり、ファンにとって特別な意味を持つ楽曲となりました。プロデュースにはハーモニー・サムエルズが参加し、彼の持つR&B的センスがアリアナの歌声を最大限に活かしている点もお見事♪
まとめ
アリアナ・グランデの楽曲は、現代ポップスのグラデーションや多様性と、可能性の価値を象徴する存在です。
本記事で紹介した20曲を通じて、彼女の音楽的な進化と人間的な成長を感じ取ることができたでしょう。
代表曲群では、彼女の圧倒的な歌唱力と時代を捉えるメッセージ性を確認できました。「thank u, next」に込められた成熟した恋愛観、「7 rings」に表現された成功への誇りと友情の大切さ、「positions」で示された大人の女性としての魅力は、多くの同世代女性の共感を呼び続けています。
かっこいい楽曲群では、困難を乗り越える強さと女性としての誇りが歌われています。「no tears left to cry」がマンチェスター・テロ事件後の希望の光となったように、日常を生きる人々に勇気と力を与える存在となっています。
一方で、「Problem」や「sweetener」といったかわいい楽曲は、彼女の親しみやすさと茶目っ気のある人柄や愛されキャラを表現。世界的スターでありながらも等身大の女性としての魅力を感じさせ、ファンとの距離を縮める役割も果たしています！
恋愛曲では、現代の恋愛の複雑さや心の動きを率直に表現。「breathin」でのメンタルヘルスへの言及、「ghostin」での複雑な感情の表現は、完璧に見えるスターの人間的な側面を浮き彫りにし、多くのリスナーに共感と慰めを与えています。
コラボレーション楽曲では、彼女の協調性と多様な音楽性への適応力が光ります。レディー・ガガとの「Rain On Me」でのダンスポップへの挑戦、ジャスティン・ビーバーとのチャリティーシングル「Stuck with U」での社会貢献など、アーティストとしての幅広い活動を示しています。
2024年現在、アリアナ・グランデは音楽業界において確固たる地位を築いています。彼女の楽曲は、Z世代の価値観を反映しながらも、世代を超えて愛される普遍性を持っています。メンタルヘルス、フェミニズム、多様性への理解など、現代社会の重要なテーマを音楽を通じて発信し続ける彼女の姿勢は、次世代のアーティストたちにも大きな影響を与えています。
テイラー・スウィフト、ビリー・アイリッシュ、ドジャ・キャットといった同世代のアーティストたちと共に、新しい音楽の時代を切り開いているアリアナ・グランデ。彼女の音楽は、これからも私たちの人生のサウンドトラックとして、様々な瞬間に寄り添い続けることでしょう。
本記事で紹介した20曲が、あなたのアリアナ・グランデへの理解を深め、彼女の音楽をより楽しむきっかけとなることを願っています。そして、彼女の今後の活動にも期待し、新たな名曲の誕生を楽しみに待ちましょう♪
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