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デフ・レパードの名曲21選!代表曲からバラードまでタイプ別に厳選

「名曲ベスト21 DEF LEPPARD 人気・代表曲」と記載したアイキャッチ

シェフィールドの工業地帯で、15歳の少年たちが学校の音楽室で初めてギターを鳴らした瞬間、ロック史に燦然と輝く伝説が幕を開けた――。

英国の小さな町から、全世界1億枚を超えるアルバムセールスを記録するまでに。「Photograph」の圧倒的なメロディが世界中のスタジアムを揺らし、「Pour Some Sugar on Me」でロックとポップの完璧な融合を実現し、「Love Bites」で硬派なロックバンドが紡ぐ極上のバラードを証明した。デフ・レパードが40年以上築き上げた音楽の軌跡は、逆境を乗り越え続けた不屈の精神と、時代を超越する普遍的な魅力を体現している。

NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)の旗手として出発しながら、商業的成功とアーティスティックな革新を両立させた稀有なバンド。ドラマーの事故という絶望的な危機を乗り越え、メンバーの死を経験しながらも、音楽への情熱を燃やし続ける彼らの姿は、真のロックスピリットとは何かを教えてくれる。

本記事では、そんな彼らの偉大な音楽遺産から厳選した21曲を、一つのバンドの栄光と挫折、そして再生の物語として紐解いていく。初めて彼らの音楽世界に触れる人にも、長年のファンにも、新たな感動と発見をお届けしよう。

ロック史に刻まれた不朽の代表曲

Photograph ~完璧なロックアンセムの誕生

1983年、アルバム『Pyromania』からのシングルとして発表された「Photograph」は、デフ・レパードを世界的スーパースターの座へと押し上げた記念碑的楽曲です。プロデューサー、マット・ランジとの完璧な化学反応が生んだこの曲は、キャッチーなメロディと重厚なギターサウンドの理想的なバランスを実現しました。

全米チャートで最高位12位を記録し、MTV時代の象徴的なミュージックビデオとして音楽史に刻まれたこの楽曲は、「一度聴いたら忘れられないリフ」として現在もロックラジオで最も愛される名曲の一つとなっています。

流れるようなアレンジも最高にカッコイイ!

Pour Some Sugar on Me ~ロックとポップの完璧なバランス

1987年、史上最高のロックアルバムの一つ『Hysteria』からのシングルとして発表された「Pour Some Sugar on Me」は、デフ・レパードの創造性が頂点に達した傑作です。当初アルバムセッション中のジャム演奏から生まれたこの曲は、最終的にバンド最大のヒット曲となりました。

全米チャートで最高位2位を記録し、ストリップクラブでの定番曲として文化現象にまでなったこの楽曲は、80年代ハードロックとポップセンスの完璧な融合を示す教科書として、現在も数多くのバンドに研究され続けています。

Love Bites ~ハードロックバンドが到達した至高のバラード

1988年、アルバム『Hysteria』からのシングルとして発表された「Love Bites」は、デフ・レパードの音楽的幅広さを証明した感動的なパワーバラードです。ハードロックバンドでありながら、美しいメロディと繊細な感情表現を実現したこの楽曲は、多くの批評家を驚かせました。

ビルボードホット100で1位を獲得し、バンド唯一の全米ナンバーワンヒットとなったこの楽曲は、結婚式やプロムで最も使用される80年代ロックバラードとして、世代を超えて愛され続けています。

Rock of Ages ~世代を超えるロックチューン

1983年、アルバム『Pyromania』からのリードシングルとして発表された「Rock of Ages」は、デフ・レパードの革新的なサウンドプロダクションを象徴する楽曲です。冒頭の「Gunter glieben glauten globen」という意味不明なフレーズは、ロック史上最も有名なイントロの一つとなりました。

全米で最高位16位を記録し、スポーツイベントやライブでの定番曲として君臨するこの楽曲は、「最高にノれるロックソング」として世代を超える多くのファンから支持され続けています。

Animal ~野性的なエネルギーの爆発

1987年、アルバム『Hysteria』からの先行シングルとして発表された「Animal」は、バンドの生々しいエネルギーと洗練されたプロダクションの見事な調和を実現した楽曲です。4年の歳月をかけて制作された『Hysteria』の完成度の高さを予告する一曲となりました。

全米チャートで最高位19位を記録し、MTV世代を象徴するミュージックビデオとともに、デフ・レパードの商業的成功への道を切り開いた重要な作品として評価されています。

ギターのレイヤーアレンジも細部にまで拘っていて、「これぞデフレパの様式美」という仕上がり!

Armageddon It ~止まらない疾走感

1988年、アルバム『Hysteria』からのシングルとして発表された「Armageddon It」は、言葉遊びを効かせたタイトルと、中毒性のあるグルーヴが印象的な楽曲です。リック・アレンの片腕ドラミングが生み出す独特のリズムパターンが、この曲に特別な魅力を与えています。

全米チャートで最高位3位を記録し、『Hysteria』アルバムからの7枚目のシングルとして成功を収めたこの楽曲は、デフ・レパードの商業的ピークを象徴する作品として位置づけられています。

スタジアムを揺らす超絶ロックチューン

Foolin' ~80年代メタルの完璧な結晶

1983年、アルバム『Pyromania』に収録された「Foolin'」は、デフ・レパードのメロディックなハードロックサウンドを決定づけた重要な楽曲です。マット・ランジのプロデュースによる層の厚いギターサウンドと、ジョー・エリオットの伸びやかなボーカルが見事にマッチしています。

全米チャートで最高位28位を記録し、MTV時代のロックビデオの傑作として高く評価されたこの楽曲は、現在でもクラシックロックステーションで頻繁にオンエアされる定番曲となっています。

Bringin' On the Heartbreak ~ヘビーバラードの革新

1981年、アルバム『High 'n' Dry』に収録された「Bringin' On the Heartbreak」は、デフ・レパードがパワーバラード/ヘビーバラードというジャンルを定義した先駆的な楽曲です。ギターとボーカルの泣きが効いた感情豊かな掛け合いが、多くのバンドに影響を与えました。

MTV時代初期の重要なミュージックビデオとして音楽史に名を残し、「ハードでヘビーなサウンドでも美しいバラードが作れる」という概念を確立した革新的な作品として評価されています。

Rocket ~宇宙的スケールの壮大なロック

1987年、アルバム『Hysteria』に収録された「Rocket」は、宇宙をテーマにした壮大なスケール感が印象的な楽曲です。一曲中でビートチェンジも取り入れて、静と動の完璧なコントラストを描き出しています。

全米チャートで最高位12位を記録し、『Hysteria』からの最終シングルとして成功を収めたこの楽曲は、デフ・レパードの音楽的野心と創造性の高さを示す重要な作品となっています。

Let's Get Rocked ~ユーモアと反骨精神の融合

1992年、アルバム『Adrenalize』からのリードシングルとして発表された「Let's Get Rocked」は、彼らの原点であるロックンロールへの愛とユーモアを込めた痛快な楽曲です。スティーブ・クラークの死という悲劇を乗り越え、バンドが再び立ち上がったことを示す力強いメッセージとなりました。

全米チャートで最高位15位、イギリスで2位を記録し、デフ・レパードの不屈の精神を世界に示した記念碑的な作品として評価されています。

Gods of War ~社会派メッセージを込めた重厚な一曲

1992年、アルバム『Adrenalize』に収録された「Gods of War」は、戦争への批判的なメッセージを込めた社会派ロックです。湾岸戦争の影響を受けて制作されたこの楽曲は、デフ・レパードの音楽的成熟と社会意識の高まりを示しています。

重厚なサウンドプロダクションと意義深い歌詞で、「ロックバンドとしての責任を果たした」という評価を受け、バンドのアーティスティックな側面を示す重要な作品となっています。

完璧主義が練り上げた極上バラード

Hysteria ~タイトル曲に込められた純愛

1987年、同名アルバム『Hysteria』のタイトル曲として制作されたこの楽曲は、恋に落ちた瞬間の高揚感を美しく表現したバラードです。ミュートされたギターアルペジオから始まり、徐々に感情が高まっていく構成が秀逸です。

全米チャートで最高位10位を記録し、デフ・レパードのロマンティックな一面を示した重要な楽曲として、多くのカップルに愛され続けています。

Two Steps Behind ~映画から生まれた名バラード

1993年、映画『ラスト・アクション・ヒーロー』のサウンドトラックのために制作された「Two Steps Behind」は、アコースティックギターをフィーチャーした美しいバラードです。エレクトリックバージョンとアコースティックバージョンの両方が存在し、それぞれ異なる魅力を持っています。

全米チャートで最高位12位を記録し、スティーブ・クラークへの追悼の意味も込められたこの楽曲は、デフ・レパードの感情表現の深さを示す傑作として評価されています。

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Have You Ever Needed Someone So Bad ~切実な想いを歌った名曲

1992年、アルバム『Adrenalize』からのシングルとして発表された「Have You Ever Needed Someone So Bad」は、誰かを強く求める切実な感情を歌った情熱的なバラードです。ジョー・エリオットの感情豊かなボーカルが印象的な楽曲となっています。

全米チャートで最高位12位を記録し、80年代から90年代への移行期におけるデフ・レパードの音楽的連続性を示す重要な作品として位置づけられています。

When Love & Hate Collide ~愛憎の狭間で揺れる心

1995年、ベストアルバム『Vault』からのシングルとして発表された「When Love & Hate Collide」は、複雑な感情の揺れ動きを描いた深遠なバラードです。生のストリングスをフィーチャーした壮大なアレンジが印象的です。

全米チャートで最高位58位ながら、イギリスでは2位を記録し、ヨーロッパで特に高い人気を誇る楽曲として、デフ・レパードのグローバルな魅力を示しています。

切なさが炸裂しているギター・ソロも名演で、デフ・レパードのバラードの中では個人的に一番好きな曲です!

Too Late for Love ~青春の切なさを歌った名バラード

1983年、アルバム『Pyromania』に収録された「Too Late for Love」は、失われた愛への後悔を歌った切ないバラードです。80年代のロックバラードの典型的な形式を確立した先駆的な楽曲の一つとなっています。

メロディアスなギターソロと感情豊かなボーカルが見事に融合し、「青春時代を思い出す」というファンの声が多く寄せられる、ノスタルジックな魅力に満ちた名曲です。

進化を止めない伝説!近年の名作

Dangerous ~デジタル時代の新しいロック

2015年、アルバム『Def Leppard』からのシングルとして発表された「Dangerous」は、現代的なプロダクションを取り入れながらも、デフ・レパードらしさを失わない見事なバランスを実現した楽曲です。11年ぶりのオリジナルアルバムからのリード曲として注目を集めました。

ロックバンドとしての伝統を守りながら現代的な感覚を取り入れた手法は、「ベテランバンドの理想的な進化」として多くの批評家から高い評価を受けています。

音もめちゃくちゃ良いですね〜♪

Man Enough ~21世紀のデフ・レパード

2015年、アルバム『Def Leppard』に収録された「Man Enough」は、バンドの成熟した音楽性と変わらぬロックスピリットが共存する楽曲です。グルーヴィーで力強いギターリフと洗練されたメロディが印象的です。

長年のファンからも新しいリスナーからも支持を受けるこの楽曲は、デフ・レパードが時代を超えて愛される理由を示す重要な作品となっています。

Let Me Be the One ~ロマンティックな新境地

2002年、アルバム『X』に収録された「Let Me Be the One」は、R&Bやソウルの影響を受けた新しいアプローチが印象的な楽曲です。21世紀のデフ・レパードの音楽的実験性を示す意欲作となっています。

従来のハードロックサウンドとは異なるアプローチながら、デフ・レパードの本質的な魅力は失われておらず、「常に進化し続けるバンド」としての姿勢を示した作品として評価されています。

Promises ~現代に響くロックバラード

1999年、アルバム『Euphoria』からのシングルとして発表された「Promises」は、90年代後半のロックシーンにデフ・レパードの存在感を示した重要な楽曲です。感情豊かなボーカルと美しいメロディが印象的なバラードとなっています。

全米チャートで最高位38位を記録し、90年代を通じてデフ・レパードがその魅力を失っていないことを証明した作品として位置づけられています。

Tonight ~キャッチーなポップロック

2002年、アルバム『X』からのシングルとして発表された「Tonight」は、ポップセンスとロックのエネルギーが完璧に融合した楽曲です。デフ・レパードの多面的な魅力を示す明るく楽しい一曲となっています。

ダーク路線のロックでありながらも、どこかラジオフレンドリーなサウンドと親しみやすいメロディで、幅広い層から支持を受け、デフ・レパードの普遍的な魅力を再確認させる作品となっています。

デフ・レパードの名曲:まとめ

1977年、シェフィールドの高校で出会った若者たちが結成したバンドから始まった奇跡の物語は、今や世界のロック史に永遠に刻まれる偉大な軌跡となりました。

NWOBHM運動の中で頭角を現した彼らは、「Photograph」で世界中のロックファンを魅了し、「Pour Some Sugar on Me」でメインストリームへの扉を開き、「Love Bites」でハードロックバンドの新しい可能性を証明しました。スタジアムを揺らす「Rock of Ages」から心の奥底に響く「Hysteria」まで、彼らの音楽は常に時代の最前線に立ち、ロックの可能性を広げ続けています。

デフ・レパードの真の偉大さは、その圧倒的な商業的成功だけでなく、どんな逆境にも屈しない不屈の精神にあります。リック・アレンの事故、スティーブ・クラークの死――。バンドを崩壊させかねない悲劇を乗り越え、音楽への情熱を燃やし続ける姿は、真のロックスピリットとは何かを私たちに教えてくれます。

彼らの音楽はエンターテインメントを超えた普遍的なメッセージを持っています。青春と情熱、挫折と再生、そして希望と勇気――。デフ・レパードの楽曲は、世代を超えて人々の心に寄り添い、時には励まし、時には感動を与えてくれます。

「音楽は人生そのものだ」

かつてジョー・エリオットが語ったこの言葉通り、彼らの音楽は世界中の人々の人生に寄り添い、新しい感動と勇気を与え続けています。2024年現在もツアーを続け、新しい音楽を創造し続ける彼らの姿は、ロックンロールの永遠性を証明しています。

本記事で紹介した21曲が、あなたのデフ・レパード体験をより豊かなものにし、ロックミュージックの持つ無限の力を感じるきっかけとなることを心から願っています。彼らの音楽とともに、あなたの人生にも新しい情熱が生まれることでしょう。

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